TOEFL、GREのスコアメイクが終わったら、次は提出書類の準備です。アメリカの大学はA/O入試です。秋入学の場合、前年の年末12月から翌年3月くらいまでが提出期限になります。提出書類は「履歴書(CV)」「志望動機書(SOP)」「推薦書 (LOR) 」「卒業証明書(Certificate)」「成績証明書(Transcript)」「TOEFLスコア」「GREスコア」「財政能力証明書」など準備する必要があります。
履歴書(CV)
《基本事項》
就職活動の履歴書と同様で、名前、住所、電話番号、メールアドレスなどは書きます。特にフォームの指定は無かったように思います。電話番号に関しては国番号 (日本は+81)から書く必要があります。また、私は自分がどういう志願者であるかを4~5行程度で簡単に添えておきました。メインは志望動機書で書く内容ですが、アピールできるところで悔いの無いようにアピールし尽くすのが、AO入試と思ってガツガツ書きました。
《学歴》
これまでに卒業した学士や修士の大学名と専攻、成績 (GPA) を記載します。GPAの計算方法はインターネットで調べると幾つもヒットしますが、簡単に説明すると、A:4.0点、B:3.0点、C:2.0点、D:1.0点 として平均点を出します。大学によっては、GPA 3.0 以上 や 3.2 以上 など要求しているところもありました。名門校の合格者のGPAの平均は 4.0 に近いみたいです。わたしは学士、修士ともに 約3.6 でまぁまぁという感じで GPA が足を引っ張ることはありませんでした。
《職歴》
これまでに勤めた企業名や部署名を記載します。なるべく志望する学部に寄せた業務内容に見えるように工夫しました。アメリカの大学は多様性を重視するみたいで、留学生の少ない日本人であり、且つ、社会人経験のある私は有利であったのではないかという気がしています。
《研究実績》
卒業論文と修士論文しかなかったのですが、何もないよりはマシなので記載しました。幸いにも論文のタイトルが2つとも長かったので、記載量のバランスは良い感じに見えました。
《学会発表実績》
学生時代に2~3個発表したものを列挙したくらいにとどまりました。
《受賞歴》
学生時代に投稿した論文で学会論文賞を受賞したことと、それに関連して大学から学長顕彰を受賞したので、その2つを最大限アピールしました。
《特許》
仕事の関係で数件米国特許を取得していたので、それらを列挙して研究と特許でバランスよく記載しました。
《資格》
当時からいろいろ資格を取得しておりましたが、志望する分野を「コンピュータサイエンス」と「エンジニアリングマネジメント」に絞っておりましたので、記載した資格も「応用情報処理技術者」「第一級陸上無線技術士」「知的財産管理技能検定」の3つに絞りました。
《その他》
残り3行くらい書くスペースが残っていたので、プログラミング言語 (C++, C#, Java, Python) を習得している (使ったことがある) ことと、柔道が黒帯であることを添えておきました。
志望動機書 (SOP)
アルクの「留学入試エッセー (理系編)」を読み込んで、書き方について対策を立てました。また、アメリカのサイトで SOP を添削してくれるサービスもあったのでそちらも試しに活用してみました。「コンピュータサイエンス」と「エンジニアリングマネジメント」と「エアロスペースエンジニアリング」の3学科を受験することにしましたので、基準は3パターン作りました。その後、大学によっては興味のある授業や教授を書くことになりますので、そのあたりをカスタマイズして完成させていきました。TOEFL や GRE のスコアメイクが終わった後の2か月くらいの時間を掛けて、書いては修正してを繰り返していったように思います。
推薦状 (LOR)
技術系大学院では通常3通要求されて、2通が大学の教授、1通が職場の上層部というのが通例となっております。コロナ禍ということもあって、大学の恩師にはメールでの依頼となったのですが、ここで1人の恩師からはお断りの返信が返ってきたので、長期戦がスタートしました。「わたしには他に頼む人がいない」的な内容のメールを5回くらいやりとりをして、最終的には前向きに引き受けてくれることになりました。職場の上層部については、連絡票で依頼したら数日後には完成していました。このあたりは会社によるものと思いますが、人によってはお断りの可能性もあるので早めにチェックした方が良いです。あと、実際に受験申込のシーズンになると、推薦者に直接 LOR を大学のシステムにアップロードしてもらう必要もあるので、こちらもあわせて依頼する必要があります。私は LOR も TOEFL と TOEIC のスコアメイクが終わったくらいから活動し始めました。
TOEFL / GRE スコア
TOEFL や GRE を開催している ETS から直接大学に送付してもらうことになります。それぞれの大学には4桁のコードがあって、それを入力して送付してもらいます。
財政能力証明書
大学によっては、奨学金をもらえる資格があることや家族が十分な資産を持っていることを証明する必要があります。わたしは会社が学費を全額支払ってくれることになっていたので、人事部に依頼して証明書を発行してもらいました。
まとめ
技術系大学院留学の受験申込は多くの書類を準備する必要があるので、早めに準備することをお勧めします。わたしは当初の予定通り、夏までに TOEFL / GRE のスコアメイクを完了させ、夏から冬にかけて書類の準備に時間を割くことができました。書類の準備ができると、いよいよ出願になります。大学によって出願時期は異なりますが、例年、早いところは12月から始まります。わたしは12月から翌3月にかけて、12校に出願しました。これはこれで辛い時期でした。
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